まえがき

「Vivliostyle で本を作ろう Vol. 3」をご覧いただきありがとうございます。Vivliostyle は、Web ページのレイアウトに用いられる CSS の技術を使い、紙のページをレイアウトする CSS 組版を実現するプロジェクトで、AGPL ライセンスのフリーソフトウェアとして公開されています。この合同誌シリーズも 3 作目になりましたが、直近では CSS 組版で技術同人誌が作られることはもはや当たり前になり、CSS を使った組版についての知見も徐々に広まっています。Vivliostyle Slack の #twitter チャンネルでは CSS 組版に関する話題が随時流れています。 そんな中、Re:VIEW や Pandoc といった CSS 組版に関連する技術の中で、改めて Vivliostyle というライブラリの存在意義について問われていると感じています。もっと Vivliostyle が誰にとっても使いやすく、誰からも使われる OSS になるためにはどうすればよいか、その事についてここ半年ほどは考えてきました。

そうそう、技術書典 7 が終わった 2019 年 9 月からは、月 1 回 Vivliostyle のコントリビュータが集まる開発者会議を開催しています。ここ数ヶ月は特に、uetchy 氏yamasy1549 氏のめざましい貢献によりドキュメント周りの整備が進み、2020 年には Vivliostyle Pub という特大のプロジェクトが始動しました。さらに、今回本誌にも寄稿いただいている小形氏が Vivliostyle Foundation 理事に就任し、長期的なマネジメントの体制も整いつつあります。今年も Vivliostyle の動向から目が離せませんね!

そこのあなた! 次の本は Vivliostyle で作ってみませんか?

免責

本書の内容に関して、正確性は保証できません。本書に書かれた情報を利用することで生じた結果に対して、著者はいかなる責任も負いません。 もしこの本を読んで気づいたことや感想などがありましたら、編集者 Twitter アカウント @spring_rainingharusamex.com@gmail.com 、各寄稿者へぜひご連絡ください。きっと喜んで答えてくれることと思います。

無料公開について

本書は電子版が Vivliostyle サンプルページhttps://vivliostyle.org/ja/samples/に全篇が公開されています! 実際に Vivliostyle viewer を介してブラウザの印刷機能を使うことで、今ご覧になっている紙面をそのまま PDF として保存することもできます。また、本書の CSS やビルドスクリプトも GitHub に公開https://github.com/spring-raining/tbf08-draftしているので、ぜひ参考にしてください。